以前、僕が大学を卒業してから
陶芸家:鯉江良二氏の仕事場にお世話になった事は書きました。
青春(3月27日)
鯉江さんは僕にとっていわば父親のような存在。
前出のページ「青春」でも書いた通り
あの仕事場ですごした事で、僕は今の制作の方法論を築く事が出来た。
鯉江さんの仕事場を離れてから2回、大きな仕事を携わらせて頂いた。
それが高さ10メートルのアルミニウムの塔「空に井戸を掘る」だ。
1998年8月沖縄県恩納村恩納村沖縄県民の森という大きな公園の中に一本、
2002年6月北海道石狩管内厚田村望来(現、石狩市厚田区望来)に一本。
(写真はすべて北海道のもの)
そして、今回富山の山の上にもう一本、さらに大きい高さ12メートルの塔を立てる。
富山西インターに程近く、360度見晴らしの聞く丘の上、
ひょっとすると朝日を浴びて光る塔が
新たに繋がる北陸新幹線から見えるかもしれないという
そんな場所に塔を制作するというプロジェクトが11月の6日(水)〜9日(土)の予定で
決行される事となった。
アルミの量にして約2トン半、
ずっと一日中鋳造し続ける工程が2日間というハードなプロジェクトで
今から身震いがする思いだ。
鯉江さんはこの夏ちょっと体調を崩されたのだが、
その復帰第一弾として僕が関わってこんな大きな仕事が出来る。
親孝行できたようでこれまた嬉しい。
場所は下記。
富山の廃棄物処理業者、アイザックオールの所有する山の上。
受付を通さないと上がって行けません。制作の見学を希望される方はご一報ください。
沖縄の制作では、沖縄独自のアルミの電柱の切れ端を材料に、
北海道の制作では、近くにあった授産施設で集めたアルミ缶を材料に、
そして今回はアイザックオールが回収した資源由来のインゴットを使用する。
「鯉江さんにしか出来ない作品」を「僕しか出来ない方法」で、
「この場所に由来する材料」を用いて制作する。
作り手冥利に尽きるというものである。
コメントをお書きください